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Altman Guitar 2015

by Tomohiro OYA

昨年はマーチン・タイプのギターを手掛ける日本ではまだあまり知られていない個人製作家さんのギターが数多く日本に入ってきました。Bob Thompson、ken Hooper、Michael.J.Franks、Preston Thompsonなど、北米では主にBluegrassプレイヤーを中心にとても人気のある製作家さんたちのようです。先日神保町のアコースティック・ギター・ショップBlue-Gに伺った時に弾かせていただいたAltmanさんが作った2本のドレッドノートもそんなマーチン・タイプのギターでした。Altman A-D1というモデルはMartin D-18、Altman A-D2はMartin D-28で、勿論多くの製作家と同じく30年代のMARTINの再現を狙っています。これが素晴らしかった!!木材はトップがアディロンダックスプルース、サイド&バックはA-D1がマホガニー,A-D2は緑色が入った実に美しいブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)が使われていました。ネックは虎目が出てきそうないかにもハイクオリティなホンジュラス・マホガニー。塗装はオイルバーニッシュフィニッシュという仕上げがされているようで,マットでものすごく薄い感じです。ヘッドも締まった感じデザインで良い雰囲気です。見た目に迫力というか凄みがあります。ハードボイルド、硬派です。サウンドの印象も硬派。と言っても読んで字の如くの”硬い”サウンドではありません。ゴツン・ガツンとした太い音がたっぷりのサステインとともに出てきます。情報量がみっちり詰まっている感じで音の重量感が凄いです。それでいて決して反応が鈍いということもありません。痺れましたー。お店の方の話を聞いて納得したのですが多くのヴィンテージ系の製作家さん達が”薄くて軽いギター”(37年までのマーチンは薄く軽く作られていました) を目指しているのとは逆で少し厚いトップを持っているそうです。持った感じもMerrillなどと比べるとズシッとした感じです。これはAltmanさんがマンドリンを製作しているのと無関係ではないのかもしれません。アーチトップの弦楽器は表板が薄くはないですから。最近のトップが激薄なものが結構あって、それはもの凄く鳴るのですが、僕の演奏レベルでという話ではありますが、コントロールしにくい感じがあります。音の密度よりも倍音の豊かさや反応の速さが際立ちますね。それに比べてトップ(表板)がある程度の厚みを持っているというこのギターはムッチリした艶っぽい塊が飛び出してくる感じです。初めての体験で興奮しました。Carl.Robert.Altmanさんは1945年生まれというから御年70歳!いままで知らなかったのが不思議です。弾いていると興奮して汗がジトっと出てきました。店主曰く

Merrill、ピンチです、、、、

お店はMerrillの日本代理店なのです(Altmanの代理店も始めたそうです)。お値段を伺うとMerrillより少し安い。これはピンチかな、いや、乗り換えちゃおうかな、オレ、と思いました。ということで比較にちょうどお店に在庫してあった最新のMerrillのC-18(ニカワ接着モデル)を弾かせていただきました。ああ、これはこれでやはり素晴らしい、、、、。この言い方が正しいのかどうか分かりませんがそれはやはり”正調”ゴールデン・エラ(30年代)Martinの音がしたのです。これでは乗り換えられない(苦笑)。どのみち素晴らしい色彩のブラジリアン・ロースウッドモデルは嫁ぎ先がほぼ決まっていたし(その方はMerrillとトレードのようでした)、マホガニーも素晴らしいけど、やはりロースウッド系のモデルが欲しい、、、ということで踏みとどまりました。Martin系のギターに興味のある方は是非一度お試しいただくことを強くお薦めします。



Tomohiro OYA
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